フィードバックのやり方と注意点を詳しく解説
あなたはフィードバックをコミュニケーションに活用していますか?
フィードバックは、ビジネス、教育現場、アスリートの指導、子育てなど、コミュニケーションによって相手をサポートする上で欠かせない技術です。
正しいフィードバックを行えるようになると、相手の目標達成や成長に大きな貢献ができるようになります。
人を育てる立場にある人にとって、フィードバックは必須のコミュニケーションスキルです。
そこで今回は、フィードバックのやり方と注意点を詳しく解説します。
これであなたも今日からフィードバックを実践することができるようになります。
ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
フィードバックとは?
フィードバック
コミュニケーションにおけるフィードバックとは、相手の言動から受ける印象を相手に伝える技術のことです。
フィードバックを行うことで、相手は自分では気づけない客観的な視点を得ることができます。
そうすることで、相手は自分の理想と現実のギャップを明確にし、理想に近付くための行動変容を起こすきっかけやヒントを得ることができるのです。
つまり、フィードバックとは、相手の成長に必要な栄養(feed)を与えることと言い換えることができます。
フィードバックの種類
フィードバックには2種類のメッセージの伝え方があります。
- YOUメッセージ
- Iメッセージ
YOUメッセージ
YOUメッセージとは、相手の言動に対して客観的な事実を相手に伝えるメッセージのことです。
例えば、
- 「今日はいつもより声が大きいですね」
- 「あなたはこの会話の中で〇〇について話している時だけ表情が硬くなりました」
このように、YOUメッセージは相手の言動を見たり、聞いたりしたことをそのまま相手に伝えることです。
YOUメッセージのポイントは、あくまでも「事実」をそのまま相手に伝えることです。
自分の基準を基に伝えると、相手を評価してしまうことになるので注意しましょう。
Iメッセージ
Iメッセージは、相手の言動に対して自分が感じたことを素直に相手に伝えるメッセージのことです。
例えば、
- 「あなたのやり方を見ていると無理をしているように感じます」
- 「あなたの決意を聞いてあなたの本気度が伝わってきて私はワクワクしています」
このように、Iメッセージは相手の言動から自分が感じたことを相手にストレートに伝えることです。
Iメッセージのポイントは、メッセージを自分の責任で思いを伝えることです。
普通はこうだ、みんな思ってるなど責任を転嫁して伝えることがないように注意しましょう。
フィードバックを行う際の注意点
フィードバックを行う時は、次のことに注意します。
- 相手がフィードバックを必要としている
- 信頼関係が築けている
- 忠告にならない
- 行動変容が可能である
- 相手の成長に何が必要か理解している
- タイミングが適切である
- 伝わっているか確認する
それぞれを詳しく解説します。
相手がフィードバックを必要としている
フィードバックは相手が第三者の客観的な視点を必要としていることが前提で行います。
決して押し付けるものではありません。
信頼関係が築けている
フィードバックは信頼関係が築かれていなければ効果はありません。
なぜなら、フィードバックは相手にとって受け入れ難いことでも率直に伝えるからです。
相手としっかりと信頼関係が築けていなければ、相手はフィードバックを素直に受け取ることができません。
忠告にならないこと
フィードバックは、相手の言動に対して事実を率直に伝えることであり、忠告することではありません。
そして、フィードバックを受け取るか受け取らないかは相手次第ということも忘れてはいけません。
行動変容ができる
フィードバックは相手が行動変容できるものに対して行います。
自分の意志の力では変えることができない身体の特徴や癖、性格的なものはフィードバックは機能しません。
相手の成長に何が必要か理解している
フィードバックは相手の成長に何が必要であるかを理解した上で行うと効果的です。
そのためには相手の目標や理想とする状態を明確にしておくことが重要です。
タイミングが適切である
フィードバックはタイミングが命です。
時間が経過して行っても効果はありませんので、気付いた時に早めに行うことが重要です。
伝わっているか確認する
フィードバックは行ったらそれで終わりではありません。
相手にその旨が正確に伝わっているかを確認することが必要です。
フィードバックは嫌われる覚悟で行え!?
フィードバックを行う時、どうしても湧き上がってくるのは、「相手に嫌われてしまったらどうしよう・・」という感情です。
しかし、効果的なフィードバックとは、相手にとって受け入れ難いものなのです。
嫌われることを恐れたり、相手に気を使った中途半端なメッセージを送っても相手のためにはなりません。
フィードバックを行う時は、自分の感情に振り回されず、嫌われる覚悟で相手に率直なメッセージを送ることが大切です。
相手がフィードバックを必要とし、信頼関係が築けていれば、たとえ受け入れ難いメッセージであっても相手は自分の成長のために言ってくれているということをちゃんと理解します。
むしろ、率直なフィードバックを行えないのは相手と信頼関係が築けていない証です。
相手を信頼し、期待を込めてフィードバックを行いましょう。
まとめ
さていかがだったでしょうか?
フィードバックのやり方と注意点について詳しく解説しました。
人は自分一人で目標に向かって行動していると、目標達成のプロセスの中で、現在自分がどの辺りにいて、どれだけ成長したのか、何が足りないのかなどを確認しないまま進むことになります。
そのため、思い通りに前に進めなかったり、遠回りしたりします。
フィードバックは第三者の視点を通して、自分の現状を把握させ、適切な行動変容を起こすきっかけを相手に与えることができます。
ぜひフィードバックを積極的に活用してください。
今回の記事があなたのお役に立ちますように。