承認は人をサポートしたり、人を育てるコミュニケーションスキルとして今非常に注目されています。 しかし、承認をただ相手を褒めれば良いと勘違いしていたり、おだてたりお世辞を言うことと混同してしまっているケースが多く、承認の本当の成果を得られていないのが現状です。 承認の成果を得るためには、承認のメカ…
Basic Class
Chapter2-Lesson3
C2-L3 承認のスキル
レッスンは動画とテキストで受講できます。
テキストの最後にワークが設けてありますので必ず実践して下さい。
では早速レッスン始めましょう!
承認のスキル
チャプター2のレッスン3はコーチングスキルの「承認」について学んでいきます。
コーチングにおける承認のスキルとは相手のことを認め、それを正しく相手に受けとってもらうための伝え方のスキルです。
人は皆自分の存在を認めて欲しいと願っています。
家族、会社、学校、コミュニティの中で、自分の存在を認めてもらうことはその人の生きていく力になります。
心理学者のA・マズローは人が自己実現するためには5つの欲求の段階があると説きました。
自己実現理論
自己実現理論(じこじつげんりろん、英: Maslow‘s hierarchy of needs)とは、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定し、人間の欲求を5段階の階層で理論化したものである。

欲求の5段階の中で注目すべき点は、「社会欲求」と「承認欲求」の2つの欲求です。
社会欲求
自分が社会に必要とされている、果せる社会的役割がある、情緒的な人間関係、他者に受け入れてもらえているなど、どこかに所属したいという欲求。
承認欲求
自分が集団から価値ある存在と認められ尊重されることを求める欲求。
自己実現には承認が必要不可欠
社会欲求と承認欲求は、どちらも自分一人の力で満たすことができない欲求です。
人と人との関わり合いの中で、自分の存在を受け入れてもらえた時、自分の存在を認めてもらえた時に、これらの欲求を満たすことができます。
つまり人が健全な社会生活を送り、自己実現するためには他者から承認されることが必要不可欠であるということです。
相手の何を認めるのか?
承認は相手に現れる違いや変化、成長や成果にいち早く気づき、それを言葉にして相手に伝えることです。
特に相手自身がまだ気づいてないことを伝えるとより効果的です。
承認することを「褒めること」と考える人がいますが、厳密に言うと少し違います。
確かに褒めることは承認の一部ではありますがすべてではありません。
なぜなら人が相手を褒めるのは、相手に良い点があったり相手が成果を上げた時です。
つまり褒めるには条件が必要になるということです。
承認は相手の存在そのものを認める行為なので条件は必要ありません。
また褒めることは相手についてのあなたの意見や評価を伝えることになるので、相手は素直には受けとりにくいこともあります。
承認は事実をそのまま伝えるので、評価を含む言葉よりも相手は素直に受け取りやすくなります。
承認の3つの視点
コーチングでは主に3つの視点から相手を承認します。
- 相手の存在を認める
- 相手の成長を認める
- 相手の成果を認める
ではそれぞれを詳しく見ていきましょう。
相手の存在を認める
承認の最初のステップは相手の存在を認めることです。
相手の存在を認めるとは、相手に関心があることを伝え、「自分はここにいていいんだ」「私は必要とされている」という安心感を与えることです。
具体的には挨拶をする、名前で呼ぶ、会話をする、相談する・相談に乗る、用事・仕事を任せるなどです。
承認する時は口先ではなく心を込めて伝えることが大切です。
例えば挨拶する時は、相手の方を向き、視線を合わせて行わなければ承認したことにはなりません。
相手の成長を認める
人は自分の変化にはなかなか気付かないものです。
周りの人から自分の変化について伝えてもらえることで、自分自身の成長を認識することができます。
例えば「最後までやり遂げたね」「物事を自ら進んで行うようになったね」など、成長を認めることで人は自己成長を実感することができます。
相手の成長を認めるポイントは、普段から相手に関心を持ち、言動などをよく観察することです。
例えば「髪型が変わった」「メガネを変えた」「笑顔が増えた」などの小さな変化に注目し、それを素直に伝えることが大切です。
目に見える大きな成長だけではなく、日々の小さな成長や進歩、変化などもしっかり認めましょう。
相手の成果を認める
人は目標を達成したり問題を解決できたことを認められることにより、自信を育み次への目標に向けての意欲が生まれます。
しかし成果を認めるのは大きなことを成し遂げたときだけでありません。
むしろ相手が成果と感じていないことや、頑張ったけれど成果を出せなかった時も認めることが重要です。
例えば、
・できなかったことができるようになった
・以前よりも上手くできるようになった
・主体的に取り組むことができた
・最後まで諦めずに取り組むことができた
・失敗から大事なことを学んだ
このように、成果だけではなくプロセスもしっかり認めることで、相手に自信を与えたり未来へ活かすリソースに気付かせることができます。
承認メッセージ
ではここから相手を承認するためのメッセージの伝え方について見ていきましょう。
相手を承認するためのメッセージは3つの伝え方があります。
- YOU(あなた)メッセージ
- I(私)メッセージ
- WE(私たち)メッセージ
ではそれぞれを詳しく見ていきましょう。
YOUメッセージ
YOUメッセージとは「あなたは○○です」という、YOU(あなた)が主語になるメッセージです。
YOUメッセージは相手の存在の素晴らしさをストレートに伝えることができます。
例えば、
・「元気がいいね」
・「仕事が丁寧だね」
YOUメッセージは相手に対する承認メッセージを直接的に伝えることができます。
ただしYOUメッセージは相手との関係性や伝え方によっては評価と受け取られる場合があるので、伝えるときは上から目線にならないように注意しましょう。
Iメッセージ
Iメッセージとは「私は○○だと思う」という、I(私)が主語になるメッセージです。
Iメッセージは相手の存在や行動によって自分がどのような影響を受けているのかを相手に伝えることができます。
例えば、
・「君がいてくれるおかげで心強いよ」
・「君が成功したことが自分のことのように嬉しいよ」
IメッセージはYOUメッセージとは違い、自分の思いや感じたことを伝えるので、相手が抵抗感なく受け取ることができます。
Iメッセージは普段使わないような表現のため、少々照れ臭い面もあるかも知れませんが、だからこそ言葉にして相手に伝えると効果があります。
WEメッセージ
WEメッセージとは「私たちは○○だと思う」という、WE(私たち)が主語になるメッセージです。
WEメッセージは相手の存在や行動によって私たちが(集団が)どのような影響を受けているのかを相手に伝えることができます。
例えば、
・「あなたがいるだけでチームの士気が上がるよ」
・「あなたの発言によって会議の雰囲気が一瞬で和んだよ」
WEメッセージは相手の存在が「個」ではなく「場」に与える影響を承認するので、Iメッセージよりもより大きな影響力を相手に与えることができます。
2018.12.16
2025.04.22
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ワーク
今回のワークは承認について考え、実践してください。
□ あなたはどんなときに他人から認められたいと思いますか?
□ あなたが他人から言われてうれしい言葉はどんな言葉ですか?
□ 今あなたの承認が必要な人は誰ですか?
□ 相手の存在を認めるメッセージを考えてみましょう。
□ 相手に響くYOUメッセージは何か考えてみましょう。
□ 相手に響くIメッセージは何か考えてみましょう。
□ 実際に相手に承認メッセージを伝えましょう。
効果的な承認メッセージが伝えられるようになるまでトレーニングを続けましょう。
コーチングを身に付ける3原則
コーチングを身に付けるには、下の3つの要素を押さえることが必要不可欠です。
- コーチングを学ぶ
- コーチングを受ける
- コーチングを実践する
上記の3つの要素はどれも重要ですが、その中で最も重要なのが優秀なコーチからコーチングを受けることです。
なぜならあなたが良質なコーチングを体現しなければ、あなた自身が良質なコーチングを行うことができないからです。
あなたのコーチングの精度を高めるためには必ず優秀なコーチからコーチングを受けてください。
2019.09.30
2025.04.22
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